![]() 画像提供:有限会社 B.M |
AN/PRC-72 AN/PRC-72は、1960年代後半から開発・運用された、アメリカ軍のマンパック型(背負式)高性能無線機です。 PRC-70やPRC-71と同様、複数の周波数帯域を1台(または1つのシステム)でカバーすることを目的とした多目的通信機ですが、特に高出力と広帯域を両立させたモデルとして位置付けられています。 主な特徴と仕様 多帯域対応: HF(短波)からVHF(超短波)までをカバーし、長距離および近距離の両方の通信に対応可能です。 構成: 基本的には RT-1002/PRC-72 送受信機を中心としたセットで構成されます。 高出力: マンパックとしては強力な送信出力を持ち、複雑な地形や長距離での通信安定性を高めています。 技術的背景: 1968年には軍用規格(MIL-R-27795)が整備されており、同時期のPRC-70などと共に、次世代の統合型無線機の先駆けとなりました。 運用と位置付け AN/PRC-72は、その高性能ゆえにシステム全体が重く、また非常に高価であったため、一般的な歩兵部隊ではなく、主に以下のような部隊で運用されました。 特殊部隊(Special Forces) 長距離偵察部隊(LRRP) 前線航空管制(FAC):空・陸の連携が必要な任務 このシリーズ(PRC-70/71/72)は、後に登場する AN/PRC-113(VHF/UHF航空通信用)や、現代のマルチバンド無線機の傑作である AN/PRC-117 シリーズへと繋がる「多帯域・多目的化」の流れを作った重要な機種です。 |