The AN/PRC-70...
 
PRC-70
AN/PRC-70
送受信周波数2MHz〜76MHz,FM/AM/CW/SSB.

AN/PRC-70は、1970年代から1980年代にかけてアメリカ軍で使用された、高機能なマンパック型(背負式)多目的無線機です。
この無線機は、当時としては画期的な「HF(短波)」と「VHF(超短波)」の両方の周波数帯を1台でカバーできる能力を備えていました。

主な特徴と仕様
周波数範囲: 2.0MHzから76.0MHzまでをカバーします。
HF帯: 長距離通信用のSSB(単一側波帯)やCW(モールス符号)を使用可能。
VHF帯: 近距離・部隊間通信用のFM(周波数変調)を使用可能。
出力: 送信出力は最大で約115W (SSB) と非常に強力で、マンパック無線機としては異例のハイパワーを誇ります。
通信距離: アンテナの構成によりますが、SSB/FMで約40km、CW(モールス)では最大で4,000kmもの超長距離通信が可能とされています。
主な構成品: 基本となる送受信機本体は RT-1133/PRC-70 と呼ばれます。

歴史的背景
AN/PRC-70は、シンシナティ電子(Cincinnati Electronics)によって開発されました。それまで別々の無線機(例えばHF用のAN/PRC-74やVHF用のAN/PRC-77)が必要だった任務を1台でこなせるように設計されましたが、その高性能ゆえに回路が複雑で重く、主に特殊部隊(グリーンベレーなど)や長距離偵察部隊(LRRP)などで限定的に運用されました。

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