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AN/PRC-127
PRC-127
送受信周波数136MHz〜160MHz,FM,2.5/5KHzステップ,送信出力2W.

画像提供:石橋 賢一 氏

AN/PRC-127は、1990年代にアメリカ軍が導入した、主に非戦闘時の警備や後方支援で使用するための商用ベースのLMR(ランド・モバイル・ラジオ)型無線機です。
これまでのPRC-119(戦術用)やPRC-126(分隊用)が「戦場での低周波VHF(30-88MHz)」を使用していたのに対し、PRC-127は「軍事基地内や市街地での警察・警備・消防」に近い周波数帯を使用するのが最大の特徴です。

主な特徴とスペック
ベースモデル: 鉄道や警察などで使われていたBendix/King社の民間向けハンディ無線機(LPHシリーズ)を軍仕様(OD色など)に転用したものです。
周波数範囲: 136.000 〜 160.000 MHz(高周波VHF / High-Band VHF)。
※注:戦術無線機(30-88MHz)とは互換性がありません。
通信モード: FM(音声)。
チャンネル数: 14〜28チャンネルをプリセット可能。
出力: 約2W。
重量: 約1kg弱(バッテリー込み)。

なぜ導入されたのか?
コスト削減: 戦場での過酷な環境を想定した高価な「戦術無線機」を、基地内の警備や演習の統制に使うのは非効率だったため、安価な商用品が採用されました。
相互運用性: 136-160MHz帯は民間の公共サービス(警察や港湾通信など)と重なるため、国内の緊急事態や災害救助において、現地の警察や行政と直接連絡を取るのに適していました。

運用上の立ち位置
用途: 基地警備(MP:憲兵)、輸送部隊の交通整理、訓練施設での連絡用。
限界: 暗号化機能や周波数ホッピング機能(SINCGARSなど)を持たないため、最前線での戦闘には不向きでした。

豆知識
操作性: キーパッドと液晶画面を備えており、民間のトランシーバーに近い感覚で操作できます。
その後: 2000年代以降は、デジタル暗号化や広帯域対応が可能なAN/PRC-148 (MBITR)や、より多機能なLMR無線機(Motorola製など)に更新されています。

AN/PRC-127

2021年にPRC-127のミニマニュアルを入手したので掲載しました。


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