![]() |
PRC-119 バックパックトランシーバー, 30MHz〜87.95MHz, 25KHzステップ, 送信出力400mW〜4W. |
AN/PRC-119は、アメリカ軍の地上部隊において最もポピュラーなVHF帯戦術無線機システムで、「SINCGARS(シングル・ガーズ:Single Channel Ground and Airborne Radio System)」として知られています。 これまでのPRC-113(対空)やPRC-117(多帯域)に対し、PRC-119は「地上部隊同士の近距離・中距離通信」の主力として、1980年代後半から長きにわたり使われてきました。 主な特徴とスペック 用途: 分隊・小隊レベルの指揮・連絡、および車両間通信。 周波数範囲: 30.000 〜 87.975 MHz(ローバンドVHF)。 通信モード: FM(音声およびデータ通信)。 最大の武器「SINCGARS」: 敵による傍受や妨害を防ぐため、1秒間に約100回周波数を切り替える周波数ホッピング(ECCM)機能を備えています。 出力: マンパック(背負い)時:約5W。 車載増幅器使用時:最大50W(通信距離を大幅に延長可能)。 運用とバリエーション マンパック構成: 本体(RT-1439やRT-1523など)、アンテナ、バッテリー、ハンドセットを専用のフレームで背負います。 車載型(VRCシリーズ): 車両の電源を使用し、大出力アンテナと組み合わせることで、戦車やハマー(HMMWV)の標準的な無線機となります。 進化(ASIP): 後期型の「ASIP(Advanced SINCGARS Improvement Program)」モデルは、サイズが半分以下になり、デジタル性能が大幅に向上しました。 他の機種との関係 PRC-77の後継: ベトナム戦争時代の名機PRC-77を置き換えるために開発されました。 PRC-117との違い: PRC-117は航空機や衛星とも話せる「万能型」ですが、PRC-119は「地上戦の泥臭いネットワーク」を支える、より普及数の多い専用機です。 | |